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幾度も幾度も重ねて繰り返しながら、本の端を三角に折っていく。全てのページを折り終わって、次の本を手に取る。表紙の向こうに何があるのかは知らない。とにかく折っていくのだ。棚から取った本もあれば、製本途中の本もあり、ふやけた本もあれば、キャラクターの跳ねるおまけ付きの本もある。そのどれも平等に折って折って折り続けて、どれも妙に膨らんで、乱雑に山になって、私はついにその並べ方を気にし始める。手の届く範囲までしか捨て置けないから、自然私の360°は本で埋められ、さざなみのような達成感と冷笑が訪れた。