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パイナップルを輪切りにして、半分ずつずらして重ねて円にしていく途中で、自分の手が気になった。果汁が滴る指を舐める。甘さを感じるが不思議で、目の前の鏡を見る。老けた顔の自分が映り枷を感じ、皿の上の果物にもう一度目線を落とす。鮮やかな黄色と、いちごの赤と、メロンの緑。ホイップクリームを添えて白を足すのもいいかもしれないと考える。それでふと覚めた。